生理による体調の変化と競技パフォーマンス

女性アスリートにはつきものの生理の悩み。痛みだけではなく、生理前の体調不良などで、せっかくの競技会本番でベストなパフォーマンスを出せずに終わってしまった経験はありませんか?

女性アスリート
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月経中には、腰やおなかが痛くなることが多く、人によっては日常生活や競技に影響が出るほどの痛みになることもあります。また、ナプキンやタンポンの装着感が気になって集中できない、という選手もいます。

さらに、月経の出血が始まる前から、乳房の痛み、イライラ、体重の増加が起こることがあります。これを月経前症候群(PMS)といいます。こういった症状は月経が始まるとおさまることが多いため、むしろ月経中のほうがコンディションがよくなると感じる選手もいます。

月経中の体調には個人差があるため、「生理中だから試合を休むべき」「生理中でも出場するべき」といった単純な判断はできませんが、そもそも生理日を変える方法があるのをご存じですか?

月経日は変えられる

自分の予定に合わせて、生理の時期を変えるには、女性ホルモンを組み合わせた薬(一般的にはピルと呼ばれています)を使います。女性ホルモンを服用することで、身体は自分が妊娠していると判断し、その後の排卵を抑えます。排卵が起こらないので生理も止まりますが、服用を止めることで生理が始まります。

ピルは避妊薬として有名ですが、このように生理コントロールのために利用することができます。飲むのをやめれば数ヶ月でもとの生理周期に戻りますし、妊娠・出産する力への影響もありません。

大事な試合の当日に、月経が終わったばかりの状態にするためには、前の生理のタイミングからピルを飲み始める必要があるので、1ヶ月以上前に婦人科医に相談しましょう。

ピルの処方もご相談ください

ドーピングの心配はありません

女性アスリートによるピルの服用は、ドーピングには当たりません。不安な方は婦人科医に確認してから服用を始めましょう。

あさひクリニックはピルの処方数が月に300件以上と経験豊富なので、効果や副作用など、気になることはなんでもご相談ください。